過去を消そうとするよりも・・・
今日のニュースで自民党の野田聖子議員の夫が過去に暴力団員であったという事実が認められましたね。内容としては「週刊文春」が上記の内容を記事にしたことに対し、“事実無根”ということで名誉棄損による損害賠償請求をしていたのですが最高裁まで争った結果、上告が棄却され事実上「過去に暴力団員であったことは事実である」という判決が下されました。
これにはちょっと驚きですね。
私は過去に暴力団員であった人間が国会議員と夫婦になることがいけないことだとは思っておらず、むしろ現在そうでなければ問題ないのでは?と思っています。それは、たとえ暴力団員だったという過去があろうと、実際に更生した人間は数多くいるわけで、そこをずっと否定する社会であれば過去の過ちを取り戻すチャンスも場所も無くなると考えるからです。
ただ、今回の場合は“事実無根”ということで損害賠償請求を起こしているわけですから、ちょっと意味合いは変わってきます。この場合は絶対に勝訴しないといけなかった裁判で、訴訟を起こしたことに意義があるというような裁判ではないですよね。
もちろん、最高裁の判決には疑う余地も無く結論としては元暴力団員であったことが事実なのでしょうが・・・何と言いますか、元暴力団員だったかどうかなんて本人(野田聖子の夫)が一番よく分かってるわけじゃないですか? それをなぜ裁判を起こしてまで嘘を貫こうと思ったのか。
すべてを認めた上で現在は真っ当に生きているということを証明した方が良かったのではないかと思いますが、国会議員を妻に持つ立場としてそれができなかったということなのか・・・結果的にこの判決で野田聖子議員は窮地に追い込まれましたね。
岸田内閣では内閣府特命担当大臣という立場で「日本初の女性総理大臣を目指す」と公言している矢先に・・・身内に足を引っ張られたような恰好ですが、はたしてどうなんでしょうね? 野田聖子さん自身はどこまで事実を把握していたのでしょう。
本当に旦那さんが暴力団員だったという過去を知らなかったのか? それとも知っていて“事実無根”を勝ち取ろうという思惑だったのか・・・そこは分かりかねますが、ある意味これは自身の夫が過去に暴力団員であったと全国に知らしめたような形になってしまいました。
そして、これまで「私は夫を信じている」という発言や自身のブログでも“事実無根”を訴えていたようですが、この判決に対する野田聖子議員の回答が
「訴訟の当事者ではないので、回答する立場にありません」
ということで・・・これはちょっといただけないかなと。いきなり他人事みたいな対応はやはり政治家特有といいますか「ふ~ん・・・」と思いました。
私は旦那さんが過去に暴力団員であろうと、議員活動には何ら問題はないと考えていた派でしたので、この回答については少し残念な気がします。
これから政治家としてどう対応していくのでしょね?
2022年08月10日 19:16