下関国際高校野球部と坂原監督に思うこと
今回は久しぶりに旧統一教会ネタではなく、高校野球のお話を書いてみたいと思います。それは先日おこなわれました全国高校野球選手権大会の決勝戦で惜しくも敗れましたが見事に準優勝を果たした山口県代表の下関国際高校野球部と監督である坂原秀尚さんのお話です。
まず、この坂原さんという方は自身も社会人野球まで経験したのちに下関市にある東亜大学で教員免許の取得を目指していた当時、その近くにあった下関国際高校のグラウンドを見たのをきっかけにこの高校の野球部の監督に就任されたのです。
そのいきさつというのは当時、雑草だらけのグラウンドに道具は散乱、部員もそろわずそれどころか不祥事により監督すら不在の状態でまともな練習もしておらず、そんな野球部を見かねた坂原さんが立て直しを志願されて実現したわけです。
その方法というのがまた驚きなのですが、この下関国際高校の校長先生宛てに1通の手紙を送ったそうで、そこに書かれていたのは
「給料はいりませんから野球の指導をさせて下さい」という内容でした。
もう私的にはこの時点で涙腺がヤバいです(笑)
ただ、その時点ではまだ教員免許を取得していなかったことから学校側も教員として採用するわけにはいかなかったのですが、その熱意を買った校長先生は校務技師や付属幼稚園のバス運転手という“アルバイト”として採用し、野球部の指導を依頼されたそうです。
この校長先生も粋な計らいですよね。
そして晴れて下関国際高校野球部の監督になったこの方は「弱者が強者に勝つ」を座右の銘に、学校や校長先生への恩返しを誓ったのです。
その感謝の気持ちというのがはっきり表れている話として、あるとき私立の強豪校から監督就任の依頼があり待遇的には2倍の給料を提示されるのですが、この坂原さん「校長先生や子供たちを甲子園に連れていく。だから行きません」とキッパリ断ったそうです。
これ、普通に考えれば自身の生活もあるわけですから2倍の給料を提示されたら、この依頼を受けてもおかしくはない話ですよね。
ですが、この方はお金よりも自分を採用してくれた学校や校長先生への恩義を優先したわけです。
また、弱小校であるがゆえにお金もなかったことから選手と一緒に地域の餅つき大会などに参加してお金を稼ぎ、それを遠征費や道具の購入資金に充てながら選手と一丸となって頑張ってきたそうです。
そして今年、甲子園で旋風を巻き起こし準々決勝では野球界ではもはや知らない人はいない“プロ養成校”ともいえるあの大阪桐蔭すら接戦の末破り、見事に準優勝を成し遂げたわけです。
まるでドラマや映画のような話ですよね(笑)
私も一応、高校球児であった経験からするとこのような弱小校が甲子園出場を果たすというだけでも、よほど厳しい練習を耐えてこないとあり得ないような話なのです。この坂原監督も鬼軍曹と化した指導をやってきたようですが、これについてきた選手たちは大したもんだと思います。
これから先の長い人生において必ずその経験が生きるでしょうし、やっぱりそういった監督の熱意というのは選手にも伝わるということなのでしょうね。
ちなみに岸田総理の熱意はなんにも伝わってきませんけど(笑)
そこは関係ないか・・・ ^^;
なんか、毎日のように旧統一教会と自民党議員の腐りきった政治の記事ばかりを読んでいると心も荒んできてしまいますが、今回の記事によってあらためて腐った人間ばかりじゃなく「こういう人間もいるんだ」という安心感を得られたような気がします(笑)
2022年08月23日 00:39