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京セラフィロソフィ(その1)


令和4年8月24日、「経営の神様」こと京セラ株式会社の創業者“稲盛和夫”さんが90歳で亡くなられました。まさに大往生を遂げられたということで、まずは「これまで本当にお疲れさまでした」という言葉と共に心よりご冥福をお祈りいたします。


まず、この方のプロフィールを簡単にご紹介しますと鹿児島市出身で地元の大学を卒業後、京都にある小さな碍子メーカーに就職し、そこで人一倍の努力を重ねたのちに一代で京都セラミック株式会社(現在の京セラ株式会社)を設立。その後は通信事業においてDDI(現在のKDDI株式会社)を設立、また2010年には瀕死の状態にあった日本航空(JAL)の会長に就任し見事にV字回復させたことで、まさに「経営の神様」という称号を得るにふさわしいカリスマ経営者なのです。
 
 
 
ということで、今回のタイトル「京セラフィロソフィ」がこの稲盛和夫さんの代表的な著書でベストセラーにもなっていることは今さら説明の必要はないかと思います。ちなみにこのフィロソフィとは日本語で哲学という意味ですから「京セラにおける経営哲学」といったところであり、その基本は「人間としてこういう生きざまが正しい」という『人生哲学』でもあるのです。
 
 
そしてこの“京セラフィロソフィ”こそが私の仕事や人生に対する考え方に大きな影響を与えた著書でもあり、一方で会社に対する不信感を大きく募らせた原因にもなった著書です。結果的には良くも悪くも私が退職を選んだ経緯に大きく関係することになります。
 
 
そこについては後半に説明するとして(笑)

 
 
まず、冒頭に紹介した経歴にも書きましたが私がこの方を経営者としてすばらしいと思うところはまさに“人間としての考え方”で、京セラを一代で築いただけでなく当時NTTの独壇場であり大変難しいとされる通信事業の分野においてDDI(現在のKDDI)を設立してここに参入し、通信事業の自由化を実現させました。これは通信事業における競争原理を生むことで電話料金が安くなるという“国民のために”という信念からの決断だったわけです。
 
 
また、もっとも有名な話として戦後最大(2兆3000億円)の負債を抱え事実上の倒産状態にあった日本航空(JALを再建して欲しいという政府からの強い要請を受け、なんと無報酬で会長に就任し再建を目指すわけですが、さすがにこの時は周囲の猛反対にあったのは当然のことでしょう。


仮に私だったら・・・下手すればこれまでの輝かしい経歴に傷がつくことを考えて引き受けないでしょうね。たとえ断ったとしても批判されることはなかったでしょうから(笑)


しかし、稲盛さんがそれを押し切ってまで引き受けた信念というのは“損得勘定”ではなく“敬天愛人”の精神、つまり「もし天が見ているとしたら、自分にどうしてほしいだろうか」という視点に立った決断なわけです。簡単に言えばお天道様に恥じない生き方ということかもしれませんね。


そしてこの就任にあたり、稲盛さんは日本航空の全社員に向け「新生日本航空の経営の目的は、全社員の物心両面の幸福を追求することにある」と高らかに宣言し“JALフィロソフィを策定することで全社員が共通の価値観を持ち、さらには“アメーバ経営”による社員一人ひとりに経営者意識を芽生えさせるという徹底した意識改革に取り組み、瀕死の状態にあった日本航空をわずか3年足らずで見事に再上場させたのです。まさにこれが経営の神様たる所以ではないでしょうか。

 

ちなみにこの日本航空の再建にまつわる興味深い話があるのですが
 

それは日本航空の会長に就任した稲盛さんが伊丹空港を視察した際、カウンター勤務の若い女性社員が2千円のコスト削減成果を説明したのだそうです。しかし周りの人間はその金額の少なさに困惑していたそうですが、稲盛さんだけは


「そういう努力が一番大事なんだ」


と大いに褒め称えたのだそうです。
 
 
なかなかいませんよね?そんな経営者。正直なところ月2千円のコストを下げたところで焼け石に水だと一笑される経営者がほとんどかと思いますが、稲盛さんは違ったのです。
 
 
そして、このように讃えられた女性からするとどうでしょう?
 
 
おそらく「もっとコスト削減しよう」とか「もっと頑張ろう」という気持ち(意識)が強くなるのではないでしょうか? さらにいえば「自分がやってることは間違いではなかったんだ」というような自信にも繋がるかと思います。
 
 
そして、この『月2千円のコスト削減』の話は部署を越えて社内全体に広まったのだそうですが、これこそが稲盛さんの狙いだったのではないでしょうか?

 
 
つまりは、一見するとそれは1人の女性社員による本当に小さな意識の変化に過ぎませんが、それが全従業員の共通した意識になれば企業として大きな改革に繋がっていくはずだと。まず再建には従業員の意識を変えることこれを最重要課題だと考えるからこその称賛であったと思うのです。
 
 
その証拠に稲盛さんは日本航空の100人を超える子会社の社長全員と1時間の面談を実施することで、多くの経営者にありがちな卓上の理論ではなく現場の声(社員の声)に対して真剣に耳を傾け「ようやくJALの姿が見えてきた」と語っていたそうです。

 
これって、口で言うのは簡単ですが本当に実践している経営者って実は少ないのではないでしょうか?


これを本当に実践してきたのが稲盛和夫さんという経営者なのです。


じゃあ、なんでこのような素晴らしい経営者の著書が会社に対する不信感に繋がったのか?



それはまた次回に・・・
 
2024年04月01日 22:58

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