『親心』の親とは誰を意味するの?
先週10月7日、旧統一教会の元2世信者の女性が会見を開き涙ながらに語っていましたね。この方は旧統一教会が主催するあの“合同結婚式”で夫婦となった両親から生を受けた、いわゆる“神の子”として讃えられてきたわけですが、実際には幼少期から統一教会の思想を無理やり植え付けられ、さらには多額の献金によって家庭にはお金がなく、服も満足に買ってもらえないことで見た目の貧しさから学校ではずっといじめられてきたそうです。
それでも、ようやく高校生となりアルバイトを始めて多少は自分で稼げるようになるも、そのお金すら親に奪われすべて献金に消えるといった境遇で生きてこられたのです。
そういった生活が長く続き、この女性はついに精神疾患を引き起こし精神病棟へ入院することになるのですが、普通の親子関係であれば精神を病んでしまった娘に謝罪するところでしょうが、信じられないことにこの母親は娘が入院している間に隠していた貯金さえも引き出していたそうです。
さらには、この会見中にこの両親の署名入りで中止を求める文書まで送られてきて、その内容には「精神疾患により安倍晋三元首相の銃撃事件以降、症状が悪化して多くのウソを言うようになった。会見は中止すべきだ」と書いてあったのです。
さすがに、これまで気丈に話していたこの女性もこの抗議文書が明らかとなってからは涙を堪え切れず「お金を返しもしないで自分たちが正しいという主張だけを続けている人達と、自分とどちらが悪なのか。この会見を見て下さっている多くの方々は分かってくれていると信じています。どうかこの団体を解散させて下さい」と訴えかけていました。
この一連の流れからすると、精神疾患なのはむしろこの両親ではないでしょうか? 統一教会や自分たちを正当化するためなら実の娘ですら“嘘つき”呼ばわりできるものなんだろうかと、あらためて宗教の“闇”を見たような気がします。
おそらくこの両親からすると自分らの娘を生んだのではなく、献金を作り出すための2世信者を生産したという感覚ではないでしょうか。
本当に胸クソが悪くなるような話です。
ですが、今回の旧統一教会がとった行動(中止要求)は、このような事実を世界に発信されることを恐れるからこその行動でしょうし、そういった意味では日本外国特派員協会という場所で多くの外国人記者向けに行った会見は非常に意味があったのではないかと思います。
特に今回の教会側による行動は常軌を逸しています。この会見を見た多くの国民にも「なんてひどい団体だ」と、あらためて知らしめたことで完全に世論を味方につけたのではないでしょうか。
残念ながら今の日本はこの旧統一教会の広告塔ともいえる自民党が政権を握っているわけですから、この問題に反省するどころか真剣に向き合う気すら無いことは岸田総理を見ていれば分かります。であれば国内からの批判だけでなく、海外からの批判の声をもっと高めることで“何もしない”を信条とする岸田総理すら動かざるを得ない状況を作り出すしかないのかもしれません。
ぜひ、そういった多くの声が届くことを期待したいものです。
補足となりますが、先日この一連の会見中止要求に対して旧統一教会が声明を出していたようですが、あの行動は「これ以上公の場に出ることで、本人の症状が悪化することを心配した『親心』から」だったそうです。
つまり、旧統一教会の非道を世界に発信されることを恐れたのではなく、あくまでこの女性を心配するあまりの『親心』だったというわけですか・・・って、いったい何の冗談なんですかね?(笑)
ちなみにその『親心』の“親”という部分はこの女性の貯金をむしり取って献金した両親を指してるのか、その献金を韓国に送金して喜んでる教会側を指すのかは分かり兼ねますが、いずれにしろ冗談にもほどがあるというか・・・子供でももう少しマシな言い訳を考えるんじゃないの? と言いたくなりますよね。
2022年10月15日 23:20