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京セラフィロソフィ(その4)


前回は私が30年以上勤務していた会社で実際におこなわれていたこと、またそれに対し総務部長に疑問を投げ掛けたという話を書きましたが、その回答の真意を説くと「善悪など余計なことは考えずに会社の言う通りにやれ」ということであり、稲盛さんの著書から理解した私なりのフェアプレイ精神”はこの会社のフィロソフィからすると、ただの偽善”でしかなかったということです。


正直なところ当時は「だったらこんな本、最初から読まなせるなよ」という思いにもなりました(笑)


ですが、前回も書いたように考え方は人それぞれであり、ましてや会社においては“経営者の判断”これが“善悪”を決めるわけです。そう考えればこの場合は会社が“善”であり私が“悪”ということになるのでしょう。


もちろん、納得感というのはまったく無かったのですが、それが嫌なら辞めるしかないってことになりますよね(笑)



ちなみに今となっては叶うことのない仮定の話になりますが、このような疑念を持っていた私が生前の稲盛さんに1つだけ質問できたとしたら単刀直入にこう聞いてみたいものです。
 
 
「“フェアプレイ精神を貫く”ことは本当に正しいことなのですか?」と。

 
というのも、まず一概にフェアプレイ精神とは言ってもそれは十人十色であり、人それぞれの“心のあり方”ではないかと思うのです。つまり自分がフェアプレイと思っていたことも他人から見ればアンフェアなことって沢山あるはずです。


まさにそれはこの会社においても同様で、仮にもし私なりのフェアプレイ精神を貫いて「こんな不正はできません」と拒否していたらどうなっていたか?


おそらく“職務放棄”と見なされ降格処分となっていたでしょう。それはすなわち従業員のフェアプレイ精神が必ずしも会社にとって正しいという判断にはならないということですよね?


だとすれば、社内ルールが明らかに不正行為であった場合に従業員が優先すべきは、はたしてフェアプレイ精神なのか社内ルールなのか?


という疑問が生じるのも自然なことではないでしょうか。



ここは余談になりますが、もし現在もこの会社で“京セラフィロソフィ勉強会”が続いているとしたら、かれこれ10年近くやっていることになるのですが、そのメンバー達ならどう答えるだろうか?


なんて考えるのは、あまりに意地悪な発想ですかね(笑)

 
 
まあ、間違いなく言えることは、少なくともこの会社において“社内ルール”を優先する人間は将来的に出世の可能性があっても“フェアプレイ精神”を優先する人間には出世の可能性はないということです。


この会社に求められるのはあくまで“社内ルール”を守る人間なのですから。


じゃあ、結局どっちが正解なの? となれば、それは“人それぞれの判断”という以外に明確な答えが私にはありません(笑)


なぜかと言えば、サラリーマンの出世というのは一般的に考えれば“勝ち組”ですよね?(あくまで一般論ですが)


そう考えると“社内ルール”を選択する人間を間違ってるとは言えませんし、より良い生活を求めるならそちらを選ぶのが当然なのかもしれません。


結果的に私は社内ルールを守るという“勝ち組”を目指すことなく“退職”という選択をしたわけですが、これを“フェアプレイ精神を貫いた”などとカッコつけるつもりもありませんし、かといって“負け組”と捉えるのも違うと思っています。


どちらかと言うとこの会社における“勝ち組”という存在に対して“そういう人間にはなりたくない”という思いの方が強くなったというのが本音です。


時々、自分でも思うことがあるのですが本当に“損”な性格してるよな~って(笑)


ですが、そこを曲げてまでこの会社で働き続ける意味があったかといえば、今考えても「ない」と思っているからこそ後悔もないわけです。



ただ、私のこの疑問や決断に対し稲盛さんだったらどのような答えを導き出すのだろうか・・・という興味は私の人生が終わるまで永遠に続くでしょうね(笑)

 
 
というわけで、これが京セラフィロソフィという著書に対する私の理解と退職までの経緯です。
 
 
ご存じのようにネット上で「京セラフィロソフィ ブログ」と検索すれば多くのブログが出てきます。それらを拝見させていただくと、やはり「素晴らしい」「やる気が出た」等、多くの称賛の言葉が並んでいますが、これは当然のことでしょう。
 
 
それに比べて今回の私が書いた内容というのは対照的に、この著書を読んだからこそ退職を選んだという少し申し訳ないような話ではありますが、1点だけ申し上げると私は稲盛和夫さんという人間を一切否定しておりませんし素晴らしい経営者であったと思っていることです。
 
 
むしろ、この方が総理大臣だったら今の日本は全然違うんだろうな、とさえ思います(笑)
 

ただ、皮肉にも稲盛さんが説いているこの“フェアプレイ精神”において会社との溝が埋められなかったということも事実です。もちろんお互いが正しいとする主張であるのは言うまでもありませんが、こればっかりは価値観とか倫理観の違いということで理解するしかないのかもしれません。


ですが、プラス思考で考えれば“稲盛和夫”という人間を知るきっかけになったのは私にとっての反面教師であるこの新社長との出会いでもあるわけですから、今になって思えばすべてにおいて無駄にはならない出来事だったと思っています。



まあ、不安は尽きないながらもこれまで必死にやってきて、今年は開業から6年目を迎えることができました。


これからも稲盛さんの教えである『人間として何が正しいのか』を念頭に頑張っていきます。
 
2024年04月17日 02:21

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