失敗しないスキャニング代行業者の選び方
今回は失敗しないスキャニング代行業者の選び方ということで、珍しく真面目なお話を書いてみたいと思います。これはScantec福岡を立ち上げてから8年、業界においては40年という私の経験に基づいたお話ではありますが、あくまで個人の独り言として読んでいただけたら幸いです(笑)
早速本題に入りますが、私が8年前に独立した当時は“スキャニング代行サービス”という言葉を掲げている専門業者というのはあまり見かけませんでしたが、最近では福岡市内においても新しい業者が増えて利用者もどこに発注したら良いのか迷われることも多いのではないでしょうか?
そこで、少しでも利用者の参考になればと思い、私が考える失敗しないスキャニング代行業者を選ぶ際のポイントを4つ挙げてみます。
1.ホームページの情報だけを鵜呑みにしない
2.スキャンに特化した専門業者を探す
3.複数業者へ見積りを依頼する
4.事前にサンプルを依頼する
そんなに難しいことではありませんし、最低限この4つを守ることで大きな失敗は回避できるかと思います。
1.ホームページの情報だけを鵜呑みにしない
まずは個人/企業に関わらず、業者を選ぶ場合インターネットを利用して探すことがほとんどではないでしょうか?そして、当り前ですが各業者のホームページ上で確認できる情報に大きく影響されるでしょう。
ですが「いや、ちょっと待てよ」という疑問を持つことも重要で
例えば、私が運営するScantec福岡のホームページにもスキャン単価を掲載しておりますが、そういった業者も多くなってきました。これは利用者にとっても大体の目安として概算金額を計算しやすいのですが、あくまで参考価格であって実際にはスキャニングの見積りというのは、そんなに簡単なものではありません。
仮に業者Aのサイトと業者Bのサイトを比較した場合に「業者Aは1枚10円と書いてるけど、業者Bは1枚5円と書いてあるから業者Bにお願いしよう」なんて安易に決めてしまうのは絶対にやめましょう。必ずしも業者Bの見積りの方が安くなるとは限りませんから。
なぜかと言うと、スキャニング単価というのは時間当たりの処理枚数で変わるものなので、例えば1枚5円と書いてあっても1時間当たり200枚しか処理できないような資料だった場合、1枚5円だと時間当たりの売上は1,000円ですよね?
もちろん「それでもウチは大丈夫です!」という業者があれば確かにお勧めしますが、福岡市の最低賃金は10月から1,114円となります。つまり従業員に1,114円払って、お客様から1,000円をいただく計算ですから単純に1時間ごとに114円の赤字が発生するわけですから、これが数万枚、数十万枚となれば・・・わかりますよね?
普通に考えて5円では無理ということになります。
あと、これはあくまで余談ですが・・・ことスキャニング代行業者に限っていえば、ホームページの内容を見てると「・・・ん~?」って、不自然なところも色々とわかるんですけどね、この業界で40年もやってると。
だけど、言ってみればそれも経営努力なので、あえてそこはスルーしてください(笑)
2.スキャンに特化した専門業者を探す
次にスキャンに特化した専門業者を探すことも大切だと思います。というのも現在はどこの企業においてもオフィスに1台はスキャナ機能を持つ複合機が当たり前にある時代となっていますので簡単に言うと誰にでもスキャンができる時代です。
何が言いたいかというと、機材さえ揃えれば比較的簡単に始められるのがスキャニング代行サービスでもあるので、ここ数年、本業はまったく違う会社の参入も目立ちますよね。
もちろん、それを批判するつもりはまったくありません。ただ、その中でも文書情報管理士の有資格者が在籍する会社を選んだ方が間違いは無いと思いますし、品質に差が出ないと我々の存在意義が・・・ということにもなりますから(笑)
これについては念のため、文書情報管理士の認定証とセットで在籍証明書の提示まで求めるのが確実かと思います。
3.必ず複数業者へ見積りを依頼する
次に挙げるのは今回の4つのポイントの中で特に重要であり、絶対に利用者がやるべきこととして複数の業者に見積りを依頼すること、これを強くお勧めします。おそらく驚くほど違いを実感するはずです!
理由としてはスキャニングという作業はすべてマンパワーなので、業者の規模や考え方によって見積りの基本となる人件費(時間単価)に大きく違いが出るからです。
つまり、それぞれの業者によって人件費の原価も違えば利益率の乗せ方も違うわけですから、仮に作業時間が同じ100時間だったとしても時間単価5,000円の業者だと50万円かかるところを、時間単価3,000円の業者だと30万円で済むわけですから、そこに20万円もの差が出るわけです。
ということは、発注総額が大きければ大きいほど、とんでもない差額が発生するということです。
ちなみに私が数年前にある企業から約3百万円で受注した業務があったのですが、その時に他社の見積りで一番高額だったところは私が提示した見積り額の約3倍の金額だったということも後に担当者の方から伺いましたので、業者の違いによって見積り額に約6百万円の開きがあったわけです。
いやいや差額の方が大きいじゃん!・・とは思うでしょうが、これが現実です(笑)
4.事前にサンプルを依頼する
ただ、業者によって大きく金額が変わるというのは理解できたとしても、やはり人によっては「安かろう悪かろう」じゃないの?という疑問も出てくるかと思います。
ですが、先ほど述べたように総額は各業者の時間単価で決まるものなので、高いから仕事が丁寧で、安いから仕事が雑という考え方はまったく当てはまらないのです。
それでも、どうしても疑念が払拭されないという利用者に、私がお勧めするのは事前にスキャンサンプルを依頼することなんですね。
まず、これに応じてくれる業者は品質に自信があるということですし、おそらく無料でやってくれるはずです。そして仮にサンプルだけ丁寧にスキャンして実際に受注した後に雑なスキャンをやっていれば、利用者からすると「サンプルと違う」という苦情は言えるわけで、これは品質を担保する上で大切なことです。
ということで、最後にまとめると
①ホームページの情報は二の次
↓
②専門知識を持つ有資格者が確実に在籍している業者を探す
↓
③その中から複数業者に見積りを依頼
↓
④絞り込んだ業者にサンプルを依頼
↓
納得の上、発注業者を決定
これが私がお勧めするスキャニング代行業者の選び方です。
ただ、本来であればこれにセキュリティ対策ということで、ISO9001(品質マネジメント)あるいはISO27001(情報セキュリティ)を認証取得しているか?という条件を入れた方が良いのかもしれません。特に企業からの発注であれば、なおさらですよね。
ただ、私は以前勤めていた会社でどちらも認証取得していましたので考え方は理解していますが、私の経験上、これはどこまでいっても万全ということはありません。なぜなら運用するのはすべて人であり、その人がどこまで信用できるのか?これに尽きるからです。
例えばPC内の情報(データ)であれば、USBの使用制限、あるいはメール履歴の監視などで外部への流出を防ぐのは可能かもしれませんが、ことお客様の資料を直接扱うスキャン業務だと極端な話、担当するオペレーターがスキャン漏れを1枚発見したとして、これを再スキャンするのが面倒だからといってグシャグシャっと丸めてポケットに入れたとしたらどうでしょう?
これをISOを認証取得してるからといって回避できますか?
これを回避するには勤務時間全てにおいて従業員をビデオ監視する、あるいは休憩時間であろうが部屋から退出する際にはすべての持ち物検査を実施する以外に方法を思い付かないし、とても現実的な話ではないですよね?
ですので、ここは利用者が発注を考える際のヒアリングや見積り、サンプル対応等を通してその業者における人をどれだけ信用できるのか?だと思いますので、そこは完全に利用者にお任せするとして、今回私がお勧めする業者の選び方からは外しております。
以上、参考となれば幸いです。
2026年10月01日 18:52